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真獣類の最古の化石は1億6千万年前のもの



哺乳類のうち胎盤で子どもを育てる有胎盤類を真獣類ともいう。これは有袋類の祖先に当たる後獣類から分かれたが、その時期がいつかについては、今まで漠然としていた。

このたび米自然史博物館の古生物学者、羅哲西(Luo Zhe-Xi)氏のグループが中国遼寧省で発掘した真獣類の化石が、1億6千年前のものとわかり、哺乳類の進化の概要がいまひとつ明らかになった。

ジュラマイア・シネンシス(Juramaia sinensis)と名づけられたこの生き物は、トガリネズミのような形をして、前脚が木登りに適している。当時は恐竜の全盛期だったので、哺乳類の祖先が生き延びるうえで、木の上で生活することが役に立ったはずだ。

羅哲西氏はこの生き物が、人間を含めた真獣類すべての祖先だった可能性が高いという。彼らは恐竜の時代をひっそりと生き延び、6500万年前に恐竜を絶滅させた地球上の大災害も生き延びた。そして地上から恐竜がいなくなると、急速な進化を繰り返し、やがて恐竜に取って代わって地球の王者になったわけだ。(写真はジュラマイア・シネンシスのイメージ:ナショナル・ジオグラフィックから)







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