動物写真を楽しもう〜壺齋散人の生命賛歌
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猫も訓練次第



上の写真(AP提供)の子猫たちは、ただいたずらに遊び呆けているわけではない。子猫のための幼稚園で、社会性を身につけるための訓練を受けている最中なのである。

犬が訓練可能な生き物なのに対して、猫は訓練しても無駄だと思われてきた。ところがどっこい、猫も訓練が可能であり、子猫の頃から忍耐強く訓練すれば、それ相応の効果があることがわかってきた。犬のように高度な離れ業は無理かもしれないが、飼い主の命令に従って、整然と行動するくらいの能力は身につくらしい。

訓練が有効性を発揮するためには、生まれてから余りたっていない小さな子猫時代が大事なようだ。子猫を飼ったことのある人にはわかると思うが、子猫の好奇心はすさまじいものだ。訓練はこの好奇心を最大限利用するとともに、命令を実行したときに報酬を与えることによって、猫の行動をコントロールしていこうとするものである。

もっとも広く行われている訓練手法は、条件反射のメカニズムを利用したものだ。たとえば、背中をポンと叩くという動作と、輪をくぐるという動作を関連付けて行わせる、成功すれば猫の大好きなものを与える、これを繰り返すと、背中を叩かれることと輪をくぐることとが猫の中で条件付けられ、猫は背中を叩かれると条件反射的に輪をくぐるようになる。こうした訓練を体系的に行うことで、猫はある程度まで、飼い主の意思に従った行動をするようになる。

しかし猫は飽きっぽいことでも一流だ。同じ訓練を長い間続けることが出来ない。そこで短い訓練を次から次へと行って、猫に飽きさせないことがポイントとなる。

猫好きの人に、少しでも参考にしてもらえれば、幸いである。







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