動物写真を楽しもう〜壺齋散人の生命賛歌
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現代のスフィンクス(Sphynx Cat)



この写真(ロイター)に写っている梅干のようにしわくちゃな顔の生き物を見て、あなたは何を連想されるだろうか。これはロシアの都市ロストフ・ナ・ドヌー(Ростов-на-Дону)で開催された猫のファッションショーに出ている猫ちゃんなのである。

ごらんのようにこの猫ちゃんは毛がない。毛のない猫といえば、あのオイディプスに謎をかけたスフィンクスも同じである。そんなところから、この猫ちゃんはスフィンクス・キャット(Sphynx Cat)と呼ばれている。

スフィンクス・キャットは古くからある猫の仲間ではない。1966年に突然変異で生まれたプルーンという名前の雄ネコが第一号である。この突然変異の種をとぎらすまいと、ブリーダーたちはいろいろと努力したが、結局うまくいかなかった。母親と近親相姦をさせたりして、そのコピーを作ろうとしたが、自然の理に反したやり方では、健全な子孫は育たなかったからである。

だがその後幸運にも突然変異で何匹かの無毛ネコが生まれたのを、注意深く交配して、何とか一定の数のスフィンクス・キャットを育成することができた。

こんな経緯があるから、このネコは非常に高価なのである。







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