動物写真を楽しもう〜壺齋散人の生命賛歌
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ホット・スポット:動物たちの最後の楽園



世界中で動物の生息に適した場所が消えていくなかで、動物たちの最後の楽園ともいうべき場所が、まだいくつかは残っている、そんな場所をホット・スポットというのだそうだ。といってもNHKが勝手に命名したのかもしれないが、その中に日本も含まれているから面白い。このほか、マダガスカル、アフリカ古代湖、ブラジルのセラード大地、オーストラリア西部そしてニュージーランドを加えた6箇所について、NHKが興味深い映像を届けてくれるそうだ。

昨夜(1月10日)、その第一回目が放送された。イントロダクションというべきもので、司会を歌手で俳優の福山雅治さんが勤めていた。福山さんはいうまでもなく昨年の大河ドラマ「龍馬伝」で主人公の坂本龍馬を勤めた人だ。筆者も一年を通じて見続けたが、その福山さんに、よくもこんな撮影に付き合う時間があったものだと、感心しながら見た。

福山さん自身は、六ヶ所すべてを訪れたわけではなく、実際に行ったのはマダガスカルとブラジルだけだという。昨夜はそのとき取材した動物たちの映像を紹介していた。

マダガスカルでは、まずバオバブの巨大な樹木が出てきた。表皮がコンクリートのように硬い。実を割って食べると、スイートポテトのような味がしたそうだ。

ついでマダガスカル固有の珍しい生き物たちが次々に出てきた。一番印象的だったのはキツネザルの仲間、マダガスカルには50種類ものキツネザルが住んでいるという。

そのキツネザルの一頭のメスが、福山さんに恋をしたらしく、木の上からプロポーズするシーンが映しだされた。口をとんがらせながら、「スキヨー、スキヨー」と叫ぶのだ。すると福山さんも、口をすぼめながら「スキヤン、スキヤン」と、プロポーズに答えていた。そのやり取りが実に自然でよい。

どうも福山さんは、サルにも愛されるほど、人間ができているらしい。筆者も動物には人気があるほうだと自認しているが、まだサルの類に求愛されたことはない。

ブラジルの大地では、あり塚をめぐる興味深い出来事が起きた。福山さんの背丈よりも高いアリ塚が台地のいたるところに立っているのだが、それが雨季になると光るというのだ。

辛抱強く待ち続けた福山さんたちは、シャワーのような雨が降った後に、ついにアリ塚の光るところを見ることが出来た。闇の中に浮かび上がるところが、いかにも幻想的だ。近づいてみると、これは羽虫の幼虫が光っているのだった。彼らはアリ塚に寄生しながら、光でアリたちをおびき寄せ、食べてしまうのである。

今後、こうした珍しい映像が、6回に分けて放送されるそうだ。是非見逃さないようにしよう。







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作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2012
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